バレンタインデー

 バレンタイン当日、翼はおじさんの家に呼び出された。岬は転校してしまったのに、おじさんが他の友達の名を口にすることもあって、いまだにおじさんの家 に通うことが続いていた。
翼は今日も生まれたままの姿にされ、鳥肌の立ったまま、全身を執拗に撫でまわされていた。
「翼くんは可愛いね。ぷにぷにした頬っぺも唇も、食べちゃいたいくらいだよ」
ベロベロと舌で舐められ、臭い息がかかる。口応えすれば、ひどい目に合わされるため、翼は黙って堪えた。
「翼くんはチョコレートは好きかい?」
「うん」
「じゃあ食べようか」
不意に尋ねられ、翼は頷く。男は言葉通りチョコレートを出して来た。細長いその形に、翼は心当たりがあった。
先日石膏で型を取られた。何をされるか分からないで不安なまま、翼はちんこを出さされた。
「ちゃんと言うことを聞かないと、もげるかもな」
「!」
恐怖のあまり絶句し、青ざめた翼は、おとなしくちんこの型を取られた。赤ん坊にも使われる型は問題なく外れ、翼は息をついたのだった。
「翼くんチョコレートだよ」
小さな、皮をかぶったままの形を再現したチョコレートをいくつも並べられ、翼は顔を背ける。
「ほら、おいしいよ」
男は指先で一つを摘み上げると、歯で噛み砕いた。まるで、自分自身が噛まれているような錯覚がして、翼は目を閉じる。
「翼くんが食べないなら、食べさせてもらおうかな」
口に入れられたとはいえ、甘いチョコレートに翼の顔も思わずほころぶが、その安堵はすぐに掻き消された。
「ンンッ」
唇を奪われ、甘い舌を舐められる。にちゃにちゃと口の中でこねられて、チョコレートの甘味までがしつこくなる。
「ウウッ」
喉奥にまで舌を入れられ、翼の顔が苦しげに歪む。その上、男は裸のまま膝に抱いている翼の尻を撫で始めた。太い指が、丸い尻の割れ目をなぞり、こじんまりとしたすぼまりに伸びる。毎週のように呼び出され、いやらしいことをされているだけあって、翼の肉穴は本人の意図に反して、すぐに反応を示す。
「むむぅ」
毛むくじゃらの指をすべすべしたお尻に埋め込まれて、翼は呻く。責められている喉も、チョコレートの刺激のせいで、いっそう辛い。
男は、一方的なキスをやめ、咳込む翼の体を持ち上げた。指の刺激で緩んだ肛門に、黒い塊を挿し入れる。
「ゴホッウッ」
「翼くんはいやらしいね。自分のおちんちんチョコを食べちゃったよ」
翼がむせているのも気にせず、男はチョコレートを押し込んだ。直腸に入れられたチョコレートは、すぐに溶け始めた。
「さっき浣腸してあげたのに、また垂れてるのかい」
男の嘲笑に、翼の頬が染まる。お尻に力を入れて踏ん張ろうとするが、男の指に弄られ、すぐに力が抜けてしまう。
「ほら、舐めてあげよう」
「い、やああああ」
にゅるりと舌を入れられ、中を舐められる。舌が中でうごめき、続いて入れられた指は、翼の奥まで掻き回した。
「いやだああ」
「お尻を弄られて、こんなになっちゃう変態小学生は翼くんだけだよ」
仰向けにされ、ちんこも肛門も丸出しで嬲られ、、口と肛門から、チョコレートを垂れ流して、翼は首を振る。
「キャプテンのくせに、こんなに淫乱でも良いの?」
「そんなこと…」
嬲る言葉に、翼の中でチョコレートが溶けていく。部屋中に甘い匂いを漂わせ、舐められた乳首やちんこをチョコレート色に染めて、翼は抗う。
「あぐうううう」
太い剛棒で貫かれて、翼は呻いた。相変わらず小柄な体に、不釣り合いな巨根を刺されて、翼の腹が膨らむ。
「ぬ、ぬいてよおおお」
余りの苦しさに翼は泣き叫ぶ。もう何十回と犯されてはいるが、未だに慣れることはできない。
「さすがにしまりは小学生だね」
顔中をくちゃくちゃにして泣きじゃくる翼に、男はいっそう征服感を刺激された。鋭く腰を動かし、翼の体ごと持ち上げる。それから、男は翼の顔を舐めた。
「翼くんの涙は甘くないね」

バレンタインの翌日、教卓に置かれていた包みに、教室内が騒然とする。学校に余計な物を持って来るのは禁止で、バレンタインのチョコも例外ではない。
「開けてみようぜ」
石崎が、担任の来る前に、と開封を始めた。バリバリと包みを破く石崎は、親友の大空翼が下を向いているのに気付かずにいた。
「何だ、これ?」
きれいな包装の箱の中に、ポツンと入れられていたチョコを摘み上げる。ソーセージ並に小さい黒い塊が、ちんこの形をしていることに、風呂屋の息子が気付くまでには、そう時間はかからなかった。
「何だよ、これ。ちんちんじゃねえか」
「ばっちいなあ」
チョコであっても、汚いものであるかのように、指先で摘む。女子までが集まり、騒ぐ中、翼は下を向いた。

(完)

拉致
節分
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