節分

「翼くんは鬼の役だよ」
「…はい」
いつものおじさんに呼ばれて、翼は家にいた。相変わらず片付いていない部屋で、虎縞のパンツをはかされる。ぴったりとしたパンツは形の良い尻によく似合っている。
「いた、いたいっ」
「鬼には豆をぶつけないと」
「やめてよぉ」
パンツ一枚の体に豆をぶつけられて、翼は身をよじる。この為に用意したらしい豆鉄砲までが動員されて、翼の腹が赤くなる。ボールは友達でも、それより小さな豆は友達になれない。
「いつまでも鬼じゃ可哀相だからね」
男は翼を押さえ付けると、パンツを脱がした。白く柔らかい尻を撫でて、小さな穴を揉みほぐす。
「ふわぁ…」
中をかきまわし、次第に内壁が蕩けてきたところで、男は翼の口に黒いものをあてがう。
「今年の恵方は西南西だよ」
ぐい、と口に押し込まれたのは大人のおもちゃだった。確かに形は似ているが、何度も肛門を犯した物を、口に入れられるのは嫌で、翼はイヤイヤと首を振る。
「いやだよぉ」
「黙ってくわえろ」
また尻を打たれるのが嫌で、翼は目をつぶってくわえた。洗ってあるはずなのに臭い気がして、苦しさだけでない吐き気が込み上げてくる。
「むぐぅっ!」
だが、その後の衝撃はその比ではない。男の太くて黒い凶器に貫かれて、翼は苦しそうにもがく。だが、口にくわえさせられた太巻のせいで、声にもならない。太すぎる太巻きのせいで、可愛い顔は辛さに歪み、四つん這いにされている床には、ポタポタと涙が落ちる。
「上下の口で頬張った翼には、きっと福が来るな」
「んぐぐぅ…」
二本の太巻きに責められる翼には、今年も福が来るとはとても思えなかった。

(完)

拉致
バレンタインデー
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