【全日本編】4
 
 



巨大ディルドーを付けたまま、眠れぬ一夜を過ごした翼であったが、朝になっても、その悲劇が終わることはなかった。
「昼の内はこっちにしておこうね」
アナルプラグをしっかりと仕込まれ、常に異物感が抜けない。その上、チームメイト達は朝食の間でさえ、容赦がない。
「今日もやったるさかいな」
「今日の夜にな」
朝食中や移動中でさえ、監督やコーチの目を盗んで、体中を触られる。着替え中など、後ろからゲーパンをずらして、当然のように犯される。
「練習前だと思うと、気が立ってな」
荒々しく腰を使って、日向は言う。今では石崎以外の全員が、このやり取りを当たり前のことと受け止めていた。
「日向くん、それくらいにしておきたまえ。今日は…」
「ああ、そうだな」
しかし、日向は三杉の言葉におとなしく従った。今日何が一体…。思いながらも、翼はグラウンドに出た。満足に動くことすら叶わなくとも、サッカーだけが翼の友達だった。

練習が終わり、夕食も終えて、部屋にいた翼は数人がかりで押さえ付けられた。腕と足をガムテープでグルグル巻きにされる。
「やめろっ」
かなりきつく縛られ、身動き一つ許されない翼だったが、鋭い眼光で周囲を見渡す。
「まだまだ反抗的みたいだね」
しかし、翼の反抗は許されることではなかった。ガムテープで次に封じられたのは、翼の目だった。
「いやだあっ」
何重にもガムテープを巻かれ、周囲の気配しか分からない。そのまま、翼の私服はめくりあげられ、胸も臍も尻もちんこも無防備な姿にされる。翼だけが視界を奪われて、醜態を晒されていた。
「んんっ」
練習で汗まみれの脇を嗅がれる。汚れたちんこをこねられる。アナルプラグを引き抜かれる。頬が押され、口に他人のものをくわえ込まされる。足の裏にちんこを挟まされ、こすらされる。乳首を引っ張られる。立ってきた乳首を揉みしだかれる。耳を舐められる。髪を引っ張られる。へそを舐められる。太腿に熱いものをこすりつけられる。アナルを犯される。
何人いて、誰がどこを犯しているのかは分からない。ただ確かなのは、翼の全身が玩具にされていることだけだった。全身が犯され、汚されていくのを翼は感じた。
「目隠しだとやりやすいな」
「口も塞いどけよ」
「おう」
その言葉通り、翼の口淫を楽しんでいた誰かが大量の精液を放った後、今度は翼の口にガムテープが貼られた。
「うぐぐっ…」
口の中に残る苦さを拭うことすら出来ず、うなる翼の髪にも精液は放たれる。
「翼くん、明日テレビの取材があるそうだよ。…君は期待されているから」
目を塞がれ、自由を奪われたまま、全身犯されている惨めな姿の自分に言うことはないだろう、と翼は憤る。直腸にはもう何発放たれたか分からない。腹が張り、収まりきらなかった分がこぼれ落ちて、肛門を汚しているのを感じていた。
「みんなも粗相がないように頼むよ」
ミーティングや雑談中の雰囲気なのに、翼は一人だけ辱めを受けている。意気揚々と乗り込んで来たのが嘘のように、人とも思えないような扱いだといえる。翼の意志など関係なしに、いつでも自由を奪われ、全身のすみずみまでを蹂躙される。その上、練習中は無視をされるという徹底振りだった。
「あんまり遅くならないようにね」
同室の者達は次々就寝したらしい。人数が減った分、全員が翼の尻ばかりを使う。翼が卑猥なポーズをとらされ、屈辱的に犯される度に、周囲は笑い声を上げた。
「ン…ンッ」
終わらない悪夢に、翼は黙って耐えるしかなかった。

(4・完)

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