【全日本編】5
 
 



前の晩に、目隠しのまま犯された翼は、数時間で解放された。精液を入れたままだった口のまわりは白くベタつき、顔にはガムテープの跡、ガムテープを付けられた髪の毛もひどい有様だった。
それでも、朝三杉から翼にもたらされたのは朗報だった。
「今日の紅白戦でハットトリックしたら、翼くんが試合に出られるよう、みんなを説得するよ」
選手の和を重んじる監督が、翼の試合出場に二の足を踏んでいることは、翼も察していた。それだけにコーチを務める三杉の言葉は渡りに船といえた。
「君は赤組のキャプテンだ」
三杉の笑顔に、翼の憂鬱は一瞬にして消え去った。サッカーが出来る。それだけで心が弾むようだった。他のコーチ達の後ろ姿を見送った翼に、三杉は含みのある笑顔を向けた。
「下を脱いで、お尻を突き出してくれるかい」
「ここで!?」
こんなところでは、すぐに誰かが通りかねない。不安に震える翼に、三杉は語調を強めた。
「さっきボクの言ったことをもう忘れた?」
翼は嫌々ダラダラとゲームパンツを脱ぎ始めた。机に手を突き出し、日に焼けていないお尻を突き出す。
「うん、随分緩んでるね。それに、昨日は随分感じていたようだね」
翼は否定しようとしたが、ちんこの周りにこびりついた残滓を見ている三杉には抗えない。それに、一昨日の前立腺開発をされたせいで、翼の体が敏感になっているのは確かだった。
三杉は翼の尻の穴を指で探った。丁寧だが、いやらしく執拗に触る三杉に、翼は顔を赤らめずにはいられなかった。
「うっうう」
長い指で奥まで掻き回され、翼は恥ずかしさで声を失う。三杉はジェル状の薬品で湿り気を与えた翼の穴に、何やら押し付ける。
「痛いィ」
翼が声を漏らしてしまうのも無理はない。先日のディルドーとサイズの変わらない器具をぐいぐいと入れられて、翼は苦しくて息もできない。
「これも」
三杉はキャプテンマークを机に置いた。そして、予備の一本で翼のちんこの根元を縛る。既に勃起しかかっていた部分を押さえられ、翼は苦しげに呻く。
「昨日も言った通り、今日はテレビ局も取材に来てるから、頑張ってくれたまえ」
尻肉の間から、収まりきらなかった塊をのぞかせる翼に、三杉は声をかけて立ち去った。

翼の赤組は最初から苦戦していた。動く度に、押し込まれた人工物が内臓に突き刺さるような痛みを覚え、翼は動けずにいた。それなのに、そのことを知ってか知らずか、チームメイトは翼にボールを集めた。疼痛の走る体をおして、翼はなおハットトリックを目指そうとする。そこを次藤が押してくる。
「あああアアッ」
後ろから、擬似男根を食いこまされた尻に体当たりをされて、翼は倒れ込んだ。三杉の言う通り、撮影クルーが周囲をまわっている。サポーターを着けることさえ許されていない翼は、前を隠すようにして立ち上がるが、そこを早田のカミソリタックルが急襲する。
「うぐぅっ」
今度は仰向けに転倒した翼は、尻を強かに打ち付けた。奥に強い痛みを感じた途端、体に電撃のようなものが走った。
「ぐわああっ」
強烈な刺激に、翼は白目を剥いて倒れた。
「大丈夫かい?」
すかさず走り寄って来た三杉に助け起こされ、翼は立ち上がる。肩を借りて、やっと立ったところで、急に衝撃が走った。
「ううっ…」
唇を噛んで、声を押し殺すのがやっとだった。翼の中に埋め込まれた器具は振動し、翼を苛む。
「あう…っ」
苦悶の声が漏れる。敏感な粘膜を刺激するように震え、蠢くバイブに、翼にできるのはただ耐えることだけだった。
「は…あっ…はあ」
翼の息遣いはもはやサッカーの試合中のものではなくなっている。我慢しようとしても、快感に流されそうになる。翼の都合など無視して、容赦なく犯す機械に、翼は翻弄された。
「んんっ…」
内からの刺激に、ちんこが反応する。きつく縛られ、解放できない痛みに、ズキズキするような尻からの突き上げが襲う。
「翼、立っているぞ」
「あっ」
フォローに入ったはずのチームメイトに、乳首をひねり上げられて、翼は思わず声を上げた。鍛えた体からは想像できないような、変声期前の声は高く響く。
「翼、ゲーム中に感じてるなよ」
「いやらしい奴だな、翼」
「うう……」
強弱緩急をつけたバイブに苦しめられ、十分に動けずにいる翼は何度も足をかけられ、転ばされた。その度に、助け起こすふりで、ちんこを押される。縛られているとはいえ、敏感なちんこに順番に触られ、揉まれるのは屈辱だった。
「はあっはあっうあああっ」
動く度に、大人数での連日の暴行で無残に荒らされた肛門から、全身を割られるような痛みが走る。体内に残された太すぎるバイブは、その激痛をかき消すほどの痺れをもたらしていた。
だが、既に臨戦状態の先端から雫一つ漏らすわけにはいかなかった。
翼自身の根元には、予備とはいえ、本来肩に華々しく飾られているはずのキャプテンマークが食い込みそうなほどに巻きつけられているのだ。
「翼、パスだっ」
しかし、キャプテンである翼に休息は許されない。
敵の狙い済ましたかのような下半身集中攻撃に耐えながら、翼は若い雄をどんどん大きくさせていくのだった。
「はあ…あ…」
倒れた翼の上に、立花兄弟がつまずいたふりで、倒れ込んで来た。双子のコンビネーションで、翼の足をそれぞれ逆の方向に引く。翼のゲーパンは実はワンサイズ小さく、そうでなくてもピチピチだったのが、左右からタイミングよく引っ張られ、ビリッと破れた。
「ああっ!」
翼が顔を隠す。だが、尻穴を拡張され、バイブに尻肉ごと揺らされている翼の恥部は余すところなくカメラに収められた。
翼は下半身を隠しながら、必死に立ち上がろうとする。だが、その瞬間三杉は手元のスイッチを押した。
「あうっっ」
最強モードにされたバイブは、情け容赦なく翼の肛門を掘り返す。口からよだれを流し、翼はその場に倒れ伏した。

(5・完)

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